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ダンロップフェニックストーナメントチャレンジinふくしま 2023

イップスからの帰還!前粟藏俊太が今季最高の手応えをティショットに感じる

「今年一番ティショットが気持ちよく打てました!」

明るい表情でホールアウトしてきたのは前粟藏俊太だ。この日の前粟藏は5バーディ、2ボギーの3アンダー69。首位とは1打差の3位タイと上々のスタートを切った。

5つのバーディのあと終盤の15番、17番でボギーを叩いたのはもったいなかったように思うが、いずれのホールも難度が高く想定内だと前粟藏。それよりも大きな収穫だったのがティショットだ。

 

2016年にドライバーイップスに襲われ、光明の兆しが見え始めたのは昨年末。イップスの原因は様々だと言われるが、前粟藏自身もまだ完全克服には至っていないものの、それでも原因の自己分析はしっかりできている。

「自分には技術がなかったんです。感覚だけでゴルフをやってきたので、それで進化する(真っ直ぐ動く)クラブに対応することができなかった。今はそれがわかっているので、自分が何をするべきかを理解して、それをやり続けた結果、今日のようなドライバーが打てたんだと思います」。

 

ロケーション的に刻むホールではドライバーは使わなかったが、使えるホールでは全てドライバーを握った。もともとドライバーが好きで、そこが持ち味だという自負もあっただけにドライバーイップスになったときのショックは想像を絶するが、そこからようやく這い上がってこれた。

後半戦の目標は優勝の2文字だ。徐々にではあるが、ティショットに自信を持ち始めた前粟藏が、本来の姿を取り戻すのは時間の問題かもしれない。