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平田憲聖が女王と倍返し「美夢有ちゃんは本当にスゴい」山下さんとジュニアレッスン会に参加

昔なじみの女王と、力を合わせて倍返しだ。
プロ4年目の平田憲聖(ひらた・けんせい)が17日、奈良県の春日台カントリークラブで行われたジュニアレッスン会に参加。

未来のプロゴルファーたちに、「みんなとツアーで戦える日を楽しみにしています」などと呼びかけた。


つい先日まで行っていたグァム合宿の荷ほどきもそこそこに駆けつけたのは、恩返しのため。


本イベントの前身のジュニア大会に参加していたことが、今の活躍にもつながっている。

「今度は僕らが教える番」と、平田と共に、この日講師をつとめたのはなんと、女子ツアーで2年連続賞金1位の山下美夢有さん。



平田のほうが2つ上だし、ジュニアの試合で顔を合わせた回数は、山下さんの弟の勝将(まさゆき)さん(近畿大学3年)とのほうがだんぜん多いが、同じ関西というご縁で美夢有さんとも以前から親交はある。


「いや、もう、本当にスゴいですよね」と、プロ転向後の美夢有さんの破竹ぶりにはただただ平伏。

平田も、昨季は初Vから2勝、賞金ランキングは6位と覚醒したが、「美夢有ちゃんに比べたら、僕なんかまだまだ全然です」と、女王を前に謙遜したのも無理はない。


今回のレッスン会は、参加者が事前に山下さんか、平田か講師を選ぶスタイルだった。
山下さんに希望が殺到するのも当然といえば当然だったが、なんの。

その中でも熱心な平田推しのジュニアはいてくれる。


申し込み一番乗りの橋本迅さん(中2)。


橋本くん(左)心のこもったお手紙ありがとう


お礼の挨拶で、「技術を向上させることも大事ですが、マナーやあいさつ、身だしなみなど基本的なところをしっかりと成長させて、少しでも平田プロに近づけるよう頑張ります」などと心酔しきりだった。


また持田有里さん(小6)は、ジュニア1人につき1分30秒と分刻みの指導時間を有効活用し、「今度、一緒にラウンドしましょう!」と、熱烈オファー。



実は持田さんは、平田が小6から中3まで通っていた大阪府内のゴルフ塾「リアライズ」の生徒さんだそうで、いま指導を受けている先生の児玉健太郎プロは、平田と同い年の元塾生。

「平田プロにラウンドレッスンしてもらいたい」と、日頃から児玉プロと話しているそうで、この日念願の直談判を果たした。


そして長友凜太郎さんは、平田の母校の大阪学院大付属高校の2年生だ。

来る最終学年を見据えて「大学では何学部に入るといいですか?」などと、レッスンに紛れてちゃっかりと進路相談を持ちかける好機としていた。


進路相談中です


ジュニアとのアプローチ合戦で、ピンそば80センチと山下さんはここでもさすがの女王ぶりだったが、平田も97センチと善戦した。



実技講習の合間の座学で山下さんはパリ五輪への意気込みを述べたが、平田の世界ランキングは現在日本勢の13番目。


昨年7月の「全英オープン」と11月の「ワールドワイド・テクノロジー選手権」に続いて、今年1月の米「ソニーオープン・イン・ハワイ」でもまた予選敗退しており「海外で上手くいかない。芝の違いになかなか対応できないし、経験も足りないし、課題といったら全部」と、まだ大きなことは言える状況ではないが、「今年も毎試合を全力で戦って、また優勝を積み重ねていけたらいいな、と思っています」と、ジュニアの前で実直に抱負を述べた。


「昔から控えめでしたが、他の子たちがゲームをする時間もスイングの研究をしていたり、コツコツと練習を重ねる努力は群を抜いていた」と、証言するのはジュニア時代に平田を指導した川西直樹プロ。

「それがいま、結果としてしっかりと形になって現れてきているのだと思います」(川西プロ)。


努力は裏切らない。
後輩たちに、これからも背中で伝え続ける。


今度はツアーで会おうね

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