福島県会津若松市の出身だが、22年のデビューと同時につてを頼って移住してきた。
高速を使えば40分ほどの福岡市南区に拠点を構えて開催コースの芥屋(けや)をはじめ、グループコースの福岡雷山(ふくおからいざん)や、筑紫ヶ丘(ちくしがおか)で練習を積む。
昨年のファイナルQTは61位。
今季の主戦場はABEMAツアーだが、コースのご厚意で主催者推薦をいただき、大会初出場に挑む。
2週前の「横浜ミナト Championship ~Fujiki Centennial~」は出場予選会のマンデートーナメントに挑戦したものの落選。
だから、本戦での短パンプレーも古川には今週が初体験だ。
「ゴルフ場さんによっては厳しいところもあると思うんですけど、本当にふところが大きいな、と思いますしありがたいこと。涼しくて、本当にプレーしやすいんですけどまだ日焼けをしていないので…」と、まだ白いスネを白日にさらしてちょっぴり恥ずかしそう。
「さっき足だけサンオイルを塗りました!」と、同級生の山中キャディと張り切って練習ラウンドに出ていった。
お世話になって2年目。
「他の方より回らせていただいていますので攻め方も知ってますけど、トーナメントのセッティングは初めて。グリーンも非常に仕上がっていますし、自滅しないように。丁寧にプレーしたい」と、ホームコースの攻略につとめる。
まずは、後半戦につながるリランキング順位(現在45位)を少しでも上げるためにも、トップ10入りを目標とする。
「チャンスをいただけたことに感謝して、結果でお応えできるように」。
名門・日大の出身で、4年時には主将をつとめ、ライバル校の同学年には昨年の賞金1位と2位の中島啓太(なかじま・けいた)や蟬川泰果(せみかわ・たいが)がおり、刺激には事欠かない。
「芥屋(けや)の夏フェス」と銘打ち、さまざまな施策で盛り上がる本大会。
「音楽が鳴ったり、びっくりすることばかりなんですけど、主催者や企業の方々が、楽しい雰囲気つくりをしてくださっていますので」。
初出場の古川も、盛り上げたい気持ちでいっぱいだ。
それぞれの選手のスタート直前にかけてくださる入場曲として「祝いめでた」をリクエスト。
福岡・博多ではハレの場で必ず歌われるという祝い唄だそうだ。
「福岡の方々に教えていただき決めました。少しでも早く名前を憶えていただきたくて」と、アピールにも懸命だ。
福岡グルメも徐々に覚えて、きのうもきょうも練習前のランチにうどんをセレクト。
「きのうは牧のうどんで、きょうはウエストに寄ってきました。ほんとウマい」と、味覚も板についてきた。
太宰府天満宮もお参り済みだが「あちらは学問の神様なので、どうなのかな…?」。
新天地の福岡で、さっそくご利益を占ってみる。