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フジサンケイクラシック 2024

豪雨の第1ラウンドは異例の完遂。比嘉の同期・宮内が安堵のフィニッシュ

台風10号の影響で、2日目もサスペンデッドになったが、記録的大雨は今後も断続的に降る見込みだ。

大会ではわずかな止み間を狙う苦肉の策で、54ホールでの競技成立を目指しており、前日初日に38人がプレーを残した第1ラウンドは、これまでにない形での完遂となった。

この日は10時にプレーを再開し、その約1時間後に第2ラウンドも始まる中、11時48分に、再び降雨により競技は中断。

第1ラウンドはアウト・インとも各最終の1組のみ、最終1ホールのプレーを残してまたいったん引き上げた。

アウトの最終組でラウンドしていたプロ5季目の宮内孝輔(みやうち・こうすけ)は、早朝4時起き、5時からコースにいるだけに、「きょうもまた終われないのか…」と、気が気でなかったが、小やみの間にきゅうきょ9番、18番ホールのみ整備され、13時すぎに第1ラウンドのみ再開するとの異例の決定がされたときには、ほっとした。


まずは第1ラウンドの完遂を目指してきゅうきょ9番、18番ボールの整備が行われました


再開後、最初の1打は池越えの186ヤード。再び雨も激しくなり、プレッシャーのかかる2打目となったが、6番アイアンで確実にグリーン右手前のカラーに持っていくことができた。

パターで狙ったバーディトライは「ボールに泥がついていて、タッチがわからない。グリーンも思った以上に重かった」と、2.5メートルもショートし、シビアなパットにはなったが、「ボギーで終わるのとでは全然違う。パーで上がれて本当に良かったです」。
再開前の1オーバー、23位タイのまま第1ラウンドを無事、終えることができて安堵した。


宮内らのプレー終了を待つ形で、第2ラウンドのサスペンデッドと、54ホールの競技短縮が決定。
3日目は、少し余裕をもって気持ち新たにスタートできる。


プロ5季目の29歳。
東北福祉大学同期に22年賞金王の比嘉一貴(ひが・かずき)がいる。


昨季ABEMAツアーの賞金ランク13位で本格参戦し、怪物コースの富士桜で行われる本大会は初出場だ。

「距離が長いうえにラフが深く、雨も降り、ただでさえタフなコースで、初めての経験ばかり」と、ため息の出そうな展開も、「僕は耐えるほうが好きなので」と、笑顔で乗り切る。


今大会後に、出場優先順位の組み換え(リランキング)も控えており、「明日以降もっと伸ばしていけたら」。
第1ラウンドの粘りも無駄にしない。 宮内孝輔(みやうち・こうすけ)のプロフィール 最新のリランキングリスト


なお、すでにスタートが始まっていた第2ラウンドは翌31日の7時から、再開を予定しています。