中継センターでは、各ホールからの映像や音声を集約する仕組みや、お茶の間にお届けする映像を取捨選択して切り替えるスイッチングの様子に加え、テレビ制作に関わるスタッフの人数や、それぞれの役割など、関西テレビの担当スタッフから詳しい解説が行われ、児童たちは真剣に聞き入った。
もちろん、プロゴルフトーナメントの見学ということで、練習場や1番ホールのスタートティなどで、ダイナミックなティーショットを見学をしてプロの選手たちに拍手を送ったりと、短い時間ながら濃密なトーナメント学習を楽しんだ。
尚、大会初日は雨となってしまったため、ゴルフ場への来場を取りやめた小学校に、出前授業として急遽訪問し、紙芝居でゴルフトーナメントやゴルフの歴史を勉強した。
日本ゴルフツアー機構では、地域社会貢献の一環として、ゴルフの底辺拡大を図る活動や、スナッグゴルフ全国大会の開催など、三木市と連携した活動を積極的に展開しており、この日の社会学習見学もその一環として実施。
大会最終日には、「第4回三木市スナッグゴルフ大会稲田三郎カップ」に参加した児童を対象とした、キッズエスコートも計画しており、地元の子どもたちとプロゴルファーとのリアルなスキンシップも計画されている。
【参考: 三木市でのゴルフ普及の取り組み】
三木市には25のゴルフ場があり、ゴルフ場利用税が市政の一部を支えており、これを原資にゴルフへの還元を図り、更なるゴルファーを引き込み誕生させようと、市内でのゴルフイベントの誘致やジュニア育成に力を入れ、高校・中学ゴルフ選手権、いわゆる春高の開催なども行なっている。
この取り組みはゴルファー増だけではなく、雇用の創出やツーリズムなど、ゴルフが産業としても大きく市に貢献していることから、三木市には「ゴルフのまち推進課」という部署が、これに特化した事業や業務を行なっている。
そんな全国的にも例のない仕組み作りに、三木市の中でいち早く取り組んだのが三木市ゴルフ協会前会長の故•稲田三郎さん。
全国的には、「ゴルフ場利用税の撤廃をしてほしい」「ゴルフ場利用税を維持してほしい」と、双方相反する運動が長年にわたり続いているが、「撤廃」でも「維持」でもない「還元」という折衷案を編み出し、それを市とともに実行に移した立役者である。
この取り組みにより、三木市では小学校全校(13校)にスナッグゴルフが導入され、クラブ活動でも用具が活用されており、2022年度には市内全ての中学校にもスナッグゴルフ用具が導入される他、体験イベントや大会も開催されている。
更にこれらの活動を盛り上げようと、三木商工会議所青年部(YEG)、三木市スポーツ推進委員会、三木みどりロータリークラブの皆さんも、コース設営や受付、そしてスコアラーなどの業務に積極的に参加して子どもたちのために汗を流している。
YEGにおいては既にスナッグゴルフ大会を継続開催、三木みどりロータリークラブでは昨年より親子スナッグゴルフペア大会を開催しており、今後も3団体が協力したスナッグゴルフに関するイベントが充実されていく。