その傾向がこの日、常以上に加速したのは、最終日の雨予報だった。
かなりの雨量予想が、選手らの危機感をあおった。
4打差の2位から出た米澤蓮(よねざわ・れん)は、5バーディ、ボギーなしのゴルフで終盤に一度追いつきながら、伸ばしたい17番パー5でバーディが獲れず。
「明日がダメ(中止)になるかもしれない。だからきょう中にトップに立ちたかった」と、3差の2位にとどまり悔しがっていた。

1差の単独トップから出た生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり)も気持ちは同じだ。
そこからまた停滞ムードに陥りじりじりしたが、「9番で、バンカーからパーセーブできたのがよかった」と、気持ちだけは切らさず、15番から一気に3連続バーディ。
3日目も首位獲りを成功させた。

昨年大会も、初優勝を狙ったが、同学年の金谷拓実(かなや・たくみ)に2打差で敗れた。
今年から金谷はPGAツアーを転戦しており、昨年覇者不在の開幕戦で、1年前の雪辱は目の前。
「しっかりと準備して明日に備えたい」。
3打差首位は有利に間違いないが、どれほど天候が荒れても、戦闘モードは崩さない。