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ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2005
尾崎直道「この大会を、きっかけにしたい」
あのときのような威勢のよさが、ここ1ヶ月ほど見られないのは深刻な腰痛に悩まされているせい。
棄権、欠場を1回ずつ挟んで、予選落ちが続いている。
「一生懸命、トレーニングをして頑張ってるんだけどね・・・。まだなんともいえないんだ」複雑な表情を浮かべる。
この大会が終わったら、すぐに渡米するつもりだった。
50歳を迎える来季、参戦を希望している米シニアのチャンピオンズツアー。
その出場権をかけた1次予選(11月1日−4日)にエントリーしているが、症状がはっきりしない今はまだ、決めかねている。
「来週の1次予選は4日間。もし受かったら次の最終予選は6日間。そんなハードなスケジュールについていけるかどうか・・・」と、首をかしげる。
それだけに、ここ袖ヶ浦での戦いぶりが、直道には大きな意味を持っている。
豪州のポール・シーハンとの壮絶なプレーオフを制してツアー通算30勝を達成したのが一昨年の2003年大会だった。
大会主催のブリヂストンには、デビュー当時から世話になってきただけに、「ここで勝つことが、ずっと夢だったんだ」と、18番ホールで子供のようにはしゃいだものだ。
今年、“爆弾”を抱えながらもあのときの再現で、1年越しの好プレーを披露できれば自信を持って旅立てるというもの。
その一助となる“道具”も得た。
ブリヂストンから12月に発売される予定の『ツアーステージ X−ドライブ435』は、すでに発売されている同シリーズの『405』よりもさらに大型ヘッド。
やはり12月発売予定のアイアン「ツアーステージ NEW X−ブレード CBアイアン」と合わせ、このニュードライバーを2週前のコカ・コーラ東海クラシックからバッグに入れている直道は、確かな手ごたえを感じている。
「大型ヘッドは、いま世界的な流れ。自分自身、前の405よりもさらに安心感や構えやすさを感じているし、スウィートスポットがより広がった感触もある。
アゲンストの中でも球の吹き上がりがより押さえられるし、今日の練習日はけっこう風が強かったけど、“ヘ”でもなかった」と、絶大な信頼を置く。
「・・・ぜひ、このクラブで頑張って、できれば勝ってアメリカに行きたい」。
思い入れの強いこの大会で、今年どんな結果を残せるかがこれからのゴルフ人生を左右するといっても、過言ではなさそうだ。