記事
住建産業オープン広島 2002
「悟りを開いた」
一昨年前、この大会で、4位。初シード入りのきっかけを作ったコースなだけに、「とにかく、良いイメージしかなくて」
大好きな八本松で、立山が、再び好発進だ。
一時期、自信を失っていた。
その、初シード入りをした、2000年のことだ。
「来年も、シードを取りたい」と、神経質になるあまり、「考えすぎて余裕が持てず」同じミスを繰り返して、落ち込む日々。
シーズン中はついに、上昇のきっかけをつかめないまま、結局、せっかく手に入れたシード権を、失ってしまったのだった。
立山が、再び、自信を取り戻すきっかけとなったのは、出場優先順位をかけて戦う、ファイナルQTだ。
「ほとんど開き直って」戦った6日間。「俺ってやっぱり、ゴルフがうまい」と、思えるくらい、内容の良いラウンドに、「悟りを開いた」という。
「(笑)…つまりこんなふうに、余計なことを考えずにやればいい、と、思えるようになったということですよ」
1イーグルを含むノーボギーの65は、「最高の内容」と、不精ヒゲを撫でた立山。
先週の宿泊先で、愛用のかみそりを失くして以来、剃っていないのだが、「今日こんなスコアが出たから、明日からもずっと、剃れないね。こうなったらゲンを担いで、欲張っていくよ」
…と、そこまで言ってから、ふと考え込んでポツリ。
「でも、決勝ラウンドでテレビ映りそうなところにいられたら…」
テレビ映りを気にして、ヒゲを剃る。
ぜひ、そういう嬉しい事態を、迎えたいところだ。