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ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2005
井上信・開催コースの袖ヶ浦カンツリークラブ所属
同コースに所属する井上信(=写真)は、今年はじめてツアーのチャンピオンとして、会場入りする。
昨年、この大会の翌週にマンデートーナメントから本戦出場を晴らしたABCチャンピオンシップで、川岸良兼、神山隆志、鈴木亨と並んで迎えた最終18番で、2メートルのバーディパットを決めて初勝利をつかんだ。
そのあと、仲間たちの手でグリーン横の池にはめられる手荒い祝福であばら骨にヒビが入るオマケつきで、話題を呼んだものだ。
「・・・一週、早く勝てればよかったんですけどね。でも、所属コースで初優勝なんて、プレッシャーで僕にはとてもできなかったかもしれません」と笑う。
デビュー当時から世話になっている袖ヶ浦は、自宅から車でわずか5分。行くところ行くところ知り合いがいて、大会中も、コースで働くボランティアの方の中にも昔なじみの方がたくさんいる。
「みなさんの期待のこもった視線に、プレー中に居たたまれなくなることもしょっちゅうあって・・・」。
ホスト選手ならではの重圧に、負けてしまうことも多いという。
昨年のチャンピオン・谷口徹も16アンダーをマークして勝つなど、毎年大量アンダーのゲーム展開にもついていけない。
長打力が武器の井上だが、上位に追いつこうとして力が入るのか「袖ヶ浦では、飛距離が“凶器”になってしまう(苦笑)」。
そのせいで、いつも出遅れていた。
「どうしたらあそこまで大きなスコアが出せるのか・・・と考えたときに、やっぱり安定したショットが必要なのだ、と。まずはフェアウェーキープを心がけることで、スコアメイクができるようなったのが昨年でした」。
4回目の出場にして、このホスト試合で初の予選通過をきっかけに、翌週のツアー初優勝をつかんだのだった。
今年は、例年以上にここでの活躍が期待されることは覚悟の上。
「だからいって、気負ってもしょうがないし。いつもと変わらないゴルフで行きます。・・・でも、予選落ちしたら即効で、家に逃げ帰るけど」と、笑った。