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サトウ食品NST新潟オープンゴルフ選手権競技 2004

2位と5打差の圧勝に願いをこめて・・・チャンピオン・金鍾徳

「被災者のみなさんを、勇気づけるプレーがしたい」
2位と5打差の圧勝に願いをこめて・・・チャンピオン・金鍾徳
99年から5年もの間、見放された勝ち星。約3年前に、パッティングのイップス病にか かったことが、そ の主な原因だった。40歳を超えたあたりから、「もう、僕も終わりかな・・・」。若 い 選手たちの台頭に 、弱気になったこともあったが、今週ばかりは確かな手ごたえがあった。
懸念していた3パットが、3日目まで一度も出ていない。昨年、平均パット数は、トッ ド・ハミルトンに 次いでランク2位の1.7505。回復傾向にあったパッティングが、今週に入って完全 復活。
イップス病になって以来、愛用している56インチの長尺パターが、冴えに冴えを見せ て いたのだ。
また、新しく持ち替えた本間のドライバー『ツアーワールド400』が、金の持ち味で ある低い弾道のシ ョットとみごとにマッチしていた。
これまでより優に20ヤードは飛距離が伸びて、炎天下でのラウンドもものともしな い。躍動感あふれる プレーで4日間、ライバルたちを圧倒し続けたのだった。
4打差首位で迎えた最終日は、5番でこの日3つ目のバーディを奪って2位以下に6打差 をつける通算20ア ンダー。
はじめから「優勝スコア」と予想していた数字に達した時点で自身の優勝を確信した 金は、心に決めた 。
「これから先は、新潟の人たちに元気を出してもらえるようなゴルフをしよう・・ ・」。
今月13日に県内7市町村を襲った集中豪雨。その被害は甚大で、いまだ多くの人々が 避難生活を強いら れている。
「その人たちを、少しでも勇気づけらるプレーがしたい」。そんな願いをこめて、30 度を越える猛暑に も常に涼しげな笑顔を絶やさずプレーを続けた金だった。

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