記事
〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック 2007
韓国のドンファンが単独首位浮上
翌週の会場で会う人、会う人に言われた。
「やられちゃったなあ、ドンファン」。
今年4月に、20歳の誕生日を迎えたばかりだった。猶予はまだ、今年の11月まで残っていたはずだった。それまでに何としても、ツアー初優勝をあげたかった。
「最年少優勝を塗り替えるのは僕」。そんな熱い思いで迎えたこのシード元年。
あっさりと、塗り替えられてしまったが「ショックではなかった」。
快挙達成の週の火曜日に一緒に練習ラウンドをして、そのプレーぶりを間近で見ていた。
石川くんの実力は知っていたが、それでも15歳でツアーで優勝することは、並大抵のことではないだろう。
ことの大きさにドンファンも、ただただ、驚くばかりだったのだ。
おかげで、さっそく大きな目標を失ったのは残念だが、いつまでもこだわっていても仕方ない。
それに、目標はまだほかにも残っている。
年頭に、同時に掲げたのは「米ツアー挑戦と、全英オープンの出場権」。
今週の「〜全英への道〜 ミズノオープンよみうりクラシック」で上位4人に入れば、そのうちのひとつが手に入る。
もちろんツアー初優勝も、依然として大きな目標のひとつである。
この日2日目は横殴りの雨が降りしきる中、ピタピタとチャンスにつけてスコアを伸ばした。
通算8アンダーは単独首位に浮上して「いまはただ、じっとその時を待ちたいと思います」。
落ち着き払って答えた。