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開幕目前、全米オープン

今週14日に開幕するメジャー第2戦・全米オープンに出場する日本人選手は米ツアーシード選手の今田竜二と賞金王・片山晋呉、そして先月28日に茨城県の大利根カントリークラブで行われた最終予選を突破した谷口徹と横尾要、増田伸洋の5人。

片山(=写真上)と谷口は、いずれも5度目の挑戦を数える。
今年4月のマスターズで「ワールドランク10位内のヤツらには勝てない」と改めて痛感した片山だったがその一方で、「その中でもなんとかして、お〜片山すげえな、というのがしてみたくなった」。

そんな思いに突き動かされて、リスクを承知でこれまで試合では打ったこともないようなショットを打ってみたり、いまは試行錯誤の真っ最中だ。

その分、ミスも当然増えるが「それでも、我慢してやり続けている」と片山は言う。
常に世界を見据えた地道な取り組みに「内容は、マスターズのときよりも確実によくなっているから」。
いま改めてさらなる高みを目指す片山にとって、今週のメジャー戦がひとつの試金石になることは間違いなさそうだ。

今季国内戦で何度もチャンスにつけながら、あと一歩の状況が続いている谷口(=同中)にとってもこの大舞台は、現状打破の絶好の機会となる。

全米オープン最終予選前週の三菱ダイヤモンドカップゴルフでも、3日目に2打差の首位につけながら最終日に崩れた(5位)。
その無念を、そのすぐ翌日にぶつけて2年連続でもぎ取ったメジャー切符に「死にもの狂いで頑張らないといけない」と、改めて闘志に火がついているようだ。

昨年のこの大会で優勝争いの末に12位タイに入った今田(=同下)にも注目だ。
先月の米ツアー「AT&Tクラシック」でプレーオフに進んだ。結局、ザック・ジョンソンに敗れたもののシード2年目を迎えた今年、その存在はますます輝きを放ちつつある。

父・隆史さんの影響で7歳からクラブを握った今田が反対を押し切って、単身渡米したのは広島・宮浦中2年のときだった。
今年31歳。人生の半分をアメリカで過ごし、自らを厳しい環境に置いて着々と実力をつけてきた。
今年も難コース、難セッティングでの上位争いに十分期待が持てそうだ。

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