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片山晋呉賞金王と、他6部門で受賞

まさに独壇場だった。2年連続の賞金王ばかりか、最優秀選手賞と、平均ストローク賞と、ユニシスポイントランキングのほかに、ファンのみなさんの投票で決まるMIP賞、ゴルフ記者賞と。合計6つのトロフィーを手にした片山晋呉は、おもむろにこう切り出した。

「僕の2005年は、4回目の出場となったマスターズから始まりました。ニクラウスの最後のオーガスタを共にラウンドし、33位に入った。これ以上ない貴重な経験から、僕の1年が始まりました。それが、今回いただいたすべての賞の受賞につながったと思っています」。

開幕から高いレベルで好調を維持しながら、シーズンも半ばを過ぎるころまで勝ち星がなかった。
10月、その鬱憤をようやく晴らした。
歴史と伝統の廣野ゴルフ倶楽部で行われた日本オープンで今季初優勝。歓喜の男泣き。

その勢いを駆って、翌月のABCチャンピオンシップで2勝目をあげた。

2年連続の賞金王は、98年のジャンボ尾崎以来4人目の快挙。
片山が、受賞に強いこだわりを見せる『平均ストローク賞』は、昨年に続き2度目の受賞だ。
総合力を示す『ユニシスポイントランキング』も、やはり2年連続(3度目)でもぎとって「すべてにおいて優れた選手であることのあかし。本当に嬉しいです!」と、感激をあらわにした片山。

来年は当然のように、3連覇の期待がのしかかるだろう。
現在、ワールドランク39位。年明けにも、2年連続5度目のマスターズの招待状も届くだろう。
「これから先は、未知の世界。これまで以上に、大変なこと、つらいことも待っていると思う。そこでいったい、自分がどうなってしまうのか・・・。いまはまったく想像できないけれど精一杯、頑張ってみたい」。

スポットライトを浴びながら、言葉を噛み締めるように話した。

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