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サン・クロレラ クラシック 2006

富田雅哉が自己ベストの2位

最終組の7組前。通算4アンダーでホールアウト。そのときのゲーム展開では、トップ10に入れるかどうか、といったところだった。
が、優勝争いが小樽のアーメンコーナーに差し掛かった途端に、状況は一転。
富田の順位が、みるみると上がっていく。

平塚が15番でボギー、16番でダブルボギー。谷原と通算5アンダーで並んだとき、富田は蒼白な顔をしてクラブハウスにいた。

キャディバッグも、ゴルフウェアが入ったスーツケースも、宅急便に出してしまった。
しかも、富田の荷物を載せたトラックはエンジンをかけて、いままさにコースを後にしようとしていたのだ。

スタッフと一緒に炎天下に飛び出して、汗だくで車を追いかけ、一番奥に詰め込まれた荷物を下ろした。
その直後に首位タイの藤田とマークセンが18番でボギーを打って、さらに最終組の平塚と谷原がボギーのピンチ。

いよいよ、富田にもプレーオフのチャンス到来?!
服を着替え、ウォーミングアップのために慌てて練習場に向かおうとしたその瞬間だった。

谷原が、パーパットを入れて勝利を決めたとの知らせが入ったのだ。

ふいに終止符が打たれたドタバタ劇に、思わず腰がくだけた富田。

苦笑しつつ、自己ベストの2位タイに喜んだ。
賞金ランクで25位にのし上がって、初シード入りに大きく前進。
2日目にトップに立ちながら、3日目に鬼門の16番でトリプルボギーを打って脱落していた。
最終日は「少しでも上にと、夢中でプレーした。パットがよく入ってくれました」。
目標だった獲得賞金1500万円も余裕で超えた。
久しぶりに師匠の田中秀道に、国際電話で良い報告ができる。

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