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つるやオープン 2002
「明日は背中に、武豊さん」
ここ山の原は、ほとんどが打ち上げで、グリーン面の見えないホールが続くコース。
苦手なレイアウトで、特にショートアイアンに迷いが生じた宮本は、練習日の火曜日に、師匠の芹澤信雄から、こんなアドバイスを受けて開眼した。
「ボールを左において、インサイドアウトに振ってごらん」
途端に、クラブの抜けがよくなり、高い弾道で、かつスピンの効いた、ボールが出るようになった。
「師匠にとっては、きっとなんでもない単なるワンポイントレッスンのつもりだったんでしょうけど、それが、日に日に、良くなっているんですよ」。
最終18番でも、残り130ヤードの第2打を、ピッチングで手前5センチに、ピタリ、と止めてみせるなど、効果はてきめんだった。
最終日は、首位と2打差からのスタート。
勝利へのポイントは、「前半は押さえるところはきちっと押さえ、12番から、スコアを伸ばして…。明日はまくります。刺し切ります。
背中に、武豊さんがいると、思ってね(苦笑)」
最終日の意気込みを、いつものように、大好きな競馬にたとえて話していた。