3位タイの宮本勝昌

　ホールアウトしてきた宮本勝昌は、同組の伊沢のプレーに、感動しきりだ。
　「日本オープンでまわったときは世界のトップ５に入ると思ったけど、いまは、世界のトップ３に入ると思う」
　宮本が、伊沢がタイガー、デュバルに次ぐ選手、との評価を下した根拠には、そのスウィングや技術だけでなく、「トップ選手独特のオーラ」もある。

　「いつもは飄々としていて、今日の朝も“あ、今日一緒にまわるライバルがいる〜”とかおどけて、僕に話し掛けてくる様子は、とても賞金王とは思えないんだけど、いったん、アドレスに入ると豹変する。オーラみたいなものが、最近の伊沢さんからはにじみ出ていると思う」
　そんな伊沢を「最高にかっこいい！」と、褒めちぎった宮本。
　最終日は、その伊沢とともに、4打差で首位の深堀を追う立場だが、「僕がその中のV争いに加わるためには、ちょっとしたミラクルが、また、万一勝てるとしたら、ものすごいミラクルが、必要です」と、ちょっぴり諦めモードだが、
　「明日はとにかく、拾って拾って・・・たまにラッキーがあれば、上位に行きたい」
と、98年Vの再現にもほんの少し色気をみせた。

• 宮本 勝昌