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アイフルカップ 2002

「ずっとこんな疲れ方を、したかったんだ」

3年前の再現か。尾崎直道が3打差2位

 1打1打に、魂がこもる。
 17番のパー5。残り211ヤードの第2打はバイザーも吹っ飛ぶほど3アイアンを強振。気合いが入った。
 わずかに届かず、バンカーに打ち込んだが、OK距離につけバーディ。1番では、イーグルも奪い、これで、すべてのパー5をアンダーに収めた。
 「今日は頑張った。一生懸命、振った。だからとても疲れたけど、気持ち良い疲れ。ずっと、こんな疲れ方を、したかったんだ」
 1日1日、完全燃焼で、戦っている。

 「今日はパー5での、5アンダーが嬉しい」という。
 17番ホール以外で、2オン成功をアシストしているのが、10年前に使っていたマッスルバッグのクラシックアイアンだ。
 5番の第2打で握ったドライビングアイアンの裏には、93製造の刻印が。17番で使った3アイアンには、92年と刻まれている。
 たまに取り出し、手入れをしながら、大切に保管してきた宝刀を、99年日本プロで優勝した、思い出のコースでも取り出した。
 「シャフトもグリップも、昔のまま」というアイアンセットは、「飛距離は落ちないし感触もいい。思い通りの球が打てる、今のスイングに合っている」と、良いことづくめ。
 また何よりも、「いままでもわからなくなったときの、基本にしてきた」という点が心強い。
 「たまたま、“原点”に戻したらよかったということだね」
 同時に、常に賞金ランクトップ5を占めた時代の感触が、その手に戻ってきつつある。

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