記事
2005年度ジャパンゴルフツアー表彰式<3>
「ちょっと、余談をさせてください」。
司会進行役の有働由美子・アナウンサーに断わりを入れて語り始めたのは、9月のANAオープン。最終日のことだった。
ゲームは、深堀圭一郎と今野康晴の一騎打ち。
勝負はプレーオフに突入した。その1ホール目。
2人とも、ものすごい形相でティショットを打って、フェアウェーをキープした。
ほぼ同じ位置から打った第2打は、深堀がピンを刺すスーパーショットで決着をつけた。
「あれは本当に良いゲームだった。鳥肌が立った」と、振り返った宮本は、実は同大会で予選落ちをして、この模様を自宅のテレビで見ていた。
「選手が、何の計算もなくただ最高のプレーをしただけで、こんなにも見ている人を感動させることができる・・・その事実に、改めて気づかされた」という。
2005年は6試合でトップ10入りした一方で予選落ちも多く、賞金ランキングは32位にとどまった。今年は、ツアー最終戦『ゴルフ日本シリーズJTカップ』の7年連続出場記録もかかっていたのだが、その夢も途絶え、相当に悔しい思いをしている。
イーグル率賞受賞の副賞は、サントリープレミアムモルツ1年分。
プレゼンターの松本明・サントリー株式会社宣伝事業部企画部課長が缶を模したバルーンを掲げて登壇するや、小躍りせんばかりに喜びつつ、宮本の心は早くも来季に向けて燃えていた。
まばゆいばかりのスポットライトを浴びながら、「来年は、自分こそが感動のプレーを披露して男子ツアーを盛り上げる」と、心に誓った。
写真下=宮本がベストサポートに選んだのは、大塚製薬株式会社・宣伝部部長の中谷史郎さんと、ブリヂストンスポーツ株式会社・プロ企画グループの内田治夫さんと、フジ虎ノ門整形外科病院プラーナのトレーナー・高橋良輔さん。
「今年、イーグル率賞が取れたのはみなさんのおかげです。ほんとうにありがとうございました!!」(宮本)。