この１年を占う意味でも、大事な意味を持つこの開幕戦。しかし、８位タイとせっかく好スタートを切りながら、なぜか戸惑いを見せていたのが立山だ。
「俺、帰りに交通事故に遭うかもしれない･･･」と、不吉なことまで言い出す始末。

というのも立山は、これまで今大会で良い成績を出したことがなかった。
その分、どこかで反動があるのではないかとおびえていた。
「それに、こんな初めから良い成績が出てしまったら、逆にこれから先の見当がつかないよ･･･」と不安げにつぶやいた。

それに、結果が良かった翌週は決まって予選落ちする、という自己データもある。
「調子に乗ると、すぐに失敗をやらかしちゃうたちだから。今年はそうならないように、努力しないとって思ってる」。
好成績にも浮かれず、自ら手綱を締めなおしていた。

• 立山 光広