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ブリヂストンオープン 2002
「経験のたまものです」
母国オーストラリアにも、目の強いグリーンはたくさんあるが、「それでも、見れば明らかに目があるってわかる芝。でも日本の高麗は、一見、ないように見えて実は目があるというグリーンでしょう。初めのうちは、非常に厄介で、悩んだものでしたよ」とレイコック。
だが、来日して今年で3年目。
日本のコースにも今ではすっかり慣れて、高麗グリーンの攻略法も、心得たものだ。
毎年ある日本ツアーで、高麗グリーンはここ袖ヶ浦とあと、5月のフジサンケイ(川奈)、8月の久光製薬KBCオーガスタ(芥屋)。
「この3つの試合で苦しむうちに、ようやくわかってきたんですよ。経験のたまものですね」と、自信をのぞかせた。
この日の6バーディのうち、5つはいずれも2メートル内にパーオンさせ、確実にパットを沈めて奪ったもの。
「今日はアイアンショットと、あとパットが抜群でした。ここのグリーンは、見た目のフィーリングを信じて強くヒットするのが第一で、どうしても迷ったときは、ガイドに頼る。…だけど、ガイドに頼りすぎてもいけません。そのおかげで、かえってフィーリングを見失ったりするので、極力、自分の目を信じて自信を持ってヒットすることが、大事ですね」
いつも自分の中で、4日間の目標スコアを設定しながら、戦っているというレイコック。
「そうすれば2位との差がいくつになろうと、それほどプレッシャーを感じないで済むし、そのスコアが出せたら、たとえ優勝できなくても満足感は得られますから」
実際の設定スコアについては、「自分の中だけでとどめておきたい」と口をつぐんだが、最終日はみごと“目標”をクリアして、日本ツアー初Vなるか。
18番グリーンで、満面の笑みを披露したいところだ。