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アサヒ緑健よみうり・麻生飯塚メモリアルオープン 2005

塚田好宣(よしのぶ)「今年は最後まで、このパターでいく」

愛用のパター、スコッティキャメロンに頬ずりして「もう、手放さない」と塚田。実は調子が悪く、今週から新しいものにチェンジするつもりだった。
やはり同社製の、数十万円もするという高価なタイプに変える決心をして、前日水曜日はこれとサンドウェッジを持って帰って、部屋でも素振りを繰り返したものだ。

今週は、いつもより意気込みが違う。
現在、賞金ランク62位。
シーズン最後に70位内に入れば得られるシード権。しかも自身初のシード権を間近にして、「ここで決めちゃいたい」。
強い決意で会場入りした。
ホテルでの練習もそんな気持ちの表れだったのが、それがあだとなった。

朝、コースに来てキャディに聞かれた。
「パターとサンド、持ってきましたよね?」。
「あぁっ・・・?!」。
うっかり、部屋に忘れて来てしまったのだ。

仕方なく、サンドウェッジは同じメーカーのものを使う谷口拓也に借り、パターは前のものをバッグに入れてスタートしたのだが・・・。

66でまわって6アンダーは2位タイの好発進。

しかも、この日使ったパターは「前にショップで見たら約6万円くらいで売っていた」というから、道具は値段ではないということ?
高価なパターは晴れてシード選手になってから使うことにして、好スコアをマークした“縁起物”を、みすみす手放すこともない。
「前のパターが“俺を使ってくれ〜”って言ってるのかな、と(笑)。今年は、最後までこのパターでいく」。
すんでのところで“浮気”を踏みとどまったご褒美が今週、出てくれるか―。

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