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サン・クロレラ クラシック 2007

高見和宏「良いプレーをすることが恩返しです」

最終18番の第2打は、前足下がりの難しいライ。「7アイアンでトップして、バンカーに打ち込んだ」。寄せきれずにボギーを打ったが、それでもサスペンデッドが決まったこの日初日は1アンダー暫定4位タイに「こうして、プレーさせてもらえることがありがたい」と、感謝の気持ちは増すばかりだ。

2001年に深刻な首痛のためシード権を失ってから、いまは出場権すらない。
主催者推薦を受けての登板は「機会を与えてくださったスポンサーに、せめて良いプレーで恩返しを!」。
そんな気持ちで戦っている高見にとって、この日初日の好スタートは、なおさら意味深いものがある。

ここ北海道は滝川市に生まれ、小学3年まで過ごした。
今でもツアー外競技が開催されると聞けば、すぐにも駆けつけるこの思い出の地でこそ、ツアー復帰の足がかりにしたいという思いが強いからだ。

体調はけして万全とはいえないが、泣き言は言えない。
今年12月で48歳。シニア入り間近の高見には「良いお手本が目の前にいっぱいある」。
たとえば、同世代の加瀬秀樹や芹澤信雄。
「彼らだって、きっとつらいことが一杯あるはずなのに・・・」。
ムチ打って、一心にゴルフに励む姿。まして、すでにシニア世代のジェットや飯合肇、さらには師匠のジャンボ尾崎にいたっては、もう顔も上げられない。

「病気と戦いながらも、常に前向きに取り組む姿勢」。
そんな様子を間近に見て、「どこかが痛いなんて、僕が諦められるでしょうか・・・。あの生き様こそ真似したい」と、つぶやいた。

今週はやはり北海道出身で、10年来の付き合いという大親友の岡昌史さんをキャディに起用しての二人三脚に「友達のおかげで、良いスタートが切れました」。
今週は地元ファンの声援もあり、感謝の気持ちで一杯の4日間となりそうだ。

高見和宏たかみかずひろ
1959年12月11日生まれ。北海道出身。東海大を出て、19歳からゴルフをはじめ千葉の習志野CCに入り、1985年にプロ転向。身長181センチの大型選手は、いわゆる“ジャンボ軍団”の一員として注目を集めた。
1992年から2000年までシード権を守り、その間にツアー2勝をあげたが、深刻な首痛を患って2001年にシード落ち。いまは出場権さえままならず、48歳を迎える今年はできるだけ早いツアー復帰と、2年後のシニア入りを目指す。

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