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ダイドードリンコ静岡オープン 2000
チャレンジツアーランク1位の資格で今季からツアーフル参戦をしている牧坂考作は自己最高の3位
「とんでもない、ずっとドキドキしどおしでした。目の前の1打しか見えなかった」と、顔を真っ赤にしながらも、最終18番パー4では、7番アイアンでピン右1,5 メートルに乗せ、これを難なく沈めて通算11アンダー、3位タイ。「今回の順位は、今後の自分にとってプラスになる要素がある」と満足気だ。
「それが僕の持ち味だから」と言いきれるほど、この日はパッティングが冴えた。長め下りのスライスラインなど、難しいパットはすべて、距離、ラインともきっちり合わせ、ギャラリーを沸かせた。
もっとも、スコアボードを意識した16番ホールでは「秀道さんが伸ばしていた。僕はよくて2位狙いでいい」と思ったとたん、4メートルのパットを2ホール連続してはずし「僕のいちばん得意な距離をはずすのは、まだまだ甘いかなと思います。終盤のパッティングが今後の課題」と、反省材料も得た。
」 ツアー初のベスト5入りに「2ケタ(アンダー)まで行けたから、満足です。ひとつ、階段を上がれた気がする」と牧坂が、充実の4日間を終えた。
★ 牧坂考作
チャレンジツアーランク1位の資格で今季からツアーフル参戦。同ツアーはレギュラーツアー出場権を持たない選手が出場するいわば“2部ツアー”で、獲得賞金ランク上位3人にレギュラーツアーへの出場権が与えられる。昨年、牧坂は、同ツアーで熾烈なシード争いを演じたことで「僕にも、もっとやれるかもしれない」との自信がついたという。
師匠は、今大会の歴代優勝者でもあり、76年の全英オープンでは当時日本人選手としては最高の10位に入るなどの実力派・鈴木規夫。現在は、ツアーのエグゼクティブディレクターを務める。今大会はたまたまも鈴木が担当する試合で、牧坂は師匠の前で成長ぶりを披露することができた。今年10月に第2子誕生の予定で、そのことも奮起の材料になっていることも確かだ。