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ABC チャンピオンシップゴルフトーナメント 2003

今大会会場のABCゴルフ倶楽部所属、2年連続のシード権を狙う中川勝弥は8位タイスタート

1アンダーで迎えたABCゴルフ倶楽部のクライマックスホール。17番で10メートル もの長いバーディパットを決めた。18番では残り193ヤードの第2打を、6アイアンで8 メートルに乗せて、2パットのバーディ。3アンダー8位タイは、予選落ちしてしまっ た昨年を返上する好発進。背中に大きな期待を背負った中川が、上々の滑り出しだ。

この日初日の1番スタートティでは、こんなスタートアナウンスが流れた。

『ここABCゴルフ倶楽部所属、コースを知り尽くした男、中川勝弥!!』
「あれには、思わず、ずっこけてしまいましたよ」と苦笑いで振り返ったものの、そ の言葉に、プレッシャーが、いっそう重くのしかかったのもまた事実だった。

看板選手・中川の活躍を、コース中が望んでいる。従業員やキャディのみなさん、 コースメンバーさんたち。選手とギャラリーを分けるロープの外から、行く先々で声 がかかる。
「中川君! 頑張って!!」「勝ってくれよ!」
その声援に答えたいのはやまやまだが、普段、練習を重ねているコースは、すっかり トーナメント用に様変わりして、特に超高速に仕上げられたグリーンは2倍の速さ だ。

「インパクトを緩めない、かつ、いつもよりストロークの幅を小さめに・・・タッチを あわせていくので精一杯です」と、顔をしかめた中川。
ただしショット面は、存分に、地の利を生かすことができた。「絶対に打ってはいけ ないところ、乗っけちゃいけないところ。そこに置いとけば楽にパー、という場所 に、今日はきっちり乗せられました」と、満足そうに話した。

現在、賞金ランクは63位。2年連続のシード権のためにも、このビッグトーナメント が稼ぎどき。「出来るだけ、上乗せしておきたいから」。今週は、妻・めぐみさんが バッグを担ぐ。愛妻との二人三脚で、さまざまな重圧にも耐えて懸命に所属コースを プレーしている。

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