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アジアパシフィックオープンゴルフ選手権競技キリンオープン 2000
「今回の私の優勝で、韓国ゴルフの可能性を知らしめることができた」
優勝の重圧は、確かにありました。14番ホールあたりから、プレーのテンポが速くなりはじめ、だんだん、コントロールできなくなりましたからね。しかし、自分のそばには、神さまがいつも一緒にそばにいてくれるから助けてくださるだろう、と信じてプレーしました。涙こそ出ませんでしたが、勝った瞬間は、言葉に言い表せられないくらい、嬉しかったですね。
これまでいろいろなツアーで、何度も優勝を逃してきた経験があったので、この優勝はその悔しさを晴らせたような気がしています。これで、日本ツアーのシード権を手に入れることができました。今季は、ヨーロピアンツアー10試合に出場することが決まっていますが、私はゴルフでワールドワイドに活躍することが夢でしたので、日本の試合にも出れるよう、なんとか日程を調整したいと思っています。
私がプレーのときに心がけていることは、ゆったりしたテンポ、リズムです。それは、常生活からの心がけが必要で、誰でも生活のリズムが崩れたら、一日中、台無しになるでしょうゴルフのストロークもそれと同じです。程よいリズムを保つことが何より大事なのです。
そして、それを実践するためには、日常生活から、心を平常心に保つ訓練をすることです。
プロゴルファーであるならば、そのくらいの日々の心がけはあたりまえではないでしょうか。
一昨年前は、私と同じ、韓国出身の金鍾徳(キム・ジョンタク)さんがこの試合で勝ちました。
そして今週の日本女子ツアー(注;昨年の同週日本女子トーナメント、那須小川レディス)の優勝者は、具玉姫(ク・オッキ、韓国出身)さん。韓国出身のプロが次々と活躍したことで、韓国ゴルフの可能性というものを、知らしめることができたと満足しています。
今回の優勝賞金は、ゴルフがしたくても恵まれない人や、孤児の方々に役立ててもらえるよう、一部を韓国の福祉のために寄付するつもりです」