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「遼をやっつける」ジャンボ尾崎
最終日にあたる、24日(日)に立山光広と、今季から契約を結んだ井上信(まこと)ら若手を従え「GMA」の出展ブースでトークショーに参加したジャンボ尾崎が、石川遼に挑戦状だ。
ちょうど前日にはその石川が、右隣の「ヨネックス」のブースでトークショーを開催したばかりだった。
石川は約1000人もの聴衆を集め、はみ出した観客が「GMA」のブースにまで進出してくる有様だったと伝え聞いたがジャンボとて、石川の人気の秘密は分かっている。
このオフ、石川はすでに数回ジャンボの自宅を訪ね、直接指導を受けている。ジャンボから教わった、目からうろこの練習法にすっかりハマった石川は、時間が経つのも忘れて広大な練習場で日が暮れるまで打ち込みを重ねたという。
そんな様子を間近で見るにつけ、つくづくと感じた。
「あの子は、前向きだし素直だし、爽やかだし・・・。さすがスーパーアイドルだね」。
中でも、特に魅力的なのはやっぱりあの飛距離。
「あの子は非常に下半身が強い。だからあれだけ飛ぶ」と認めたうえで、「でも俺は飛距離だけでなく、すべての面で遼に勝つ」と、ニヤリと笑った。
持病の手術に踏み切ったのは一昨年末。その後の経過も一進一退が続き、成績も低迷したまま。
しかし枯れることのない探究心、不屈の闘志は健在だ。
このオフもさまざまな方法を編み出して、厳しいトレーニングを自らに課している。
たとえば、重たい鉄の棒に自分でクラブヘッドを装着。1キロ以上はあるという、そのお手製クラブで練習を繰り返すのは「“即効性”の筋肉をつけるため。そのあと、普通のクラブで打つとものすごく早く振れるようになる」。
また短く切ったドライバーで、ソフトボールを打つ練習は、「インパクトでクラブヘッドがボールを運ぶ感覚がつかめるから」。
ジャンボ邸はまさに発明と工夫の宝庫。
ほかにも、名物“ハゴミントン”や、土嚢を腰に巻いて引っ張るド根性なトレーニングなどなど・・・。
勇気を出して、その門を叩いた若手にはそれらを惜しげもなく投げ出してみせる懐の広さもある。
ジャンボの復活を願って、この日集まった観衆は700人超。
今度は、熱狂的な“ジャンボファン”が隣の「ヨネックス」のブースを侵食する番だった。満員の聴衆にジャンボ尾崎が固い約束。
「今年はバリバリやるよ。みなさん、楽しみにしててください・・・!」。