「いま、俺のゴルフ人生、逆風が吹き荒れている」とは、今季開幕第１戦での、尾崎直道の弁。「・・・（苦笑）そういえばそんなこと、俺、言ったっけかなあ・・・。まあでもそうだね、最近とみに体の柔軟性が失われて、思うようにスィングできていないからなあ・・・」
豪快なキレのあるスィングで、勝ち星を重ねてきた。
しかし米ツアー撤退を決め、再び日本に腰を落ち着けた昨年あたりから急速に精彩を欠き、長く順位ボードの上位に名前を見なかった。
「トップで、左肩が入らないんだ。その状態のままダウンスィングに移ると、顔が上がって右肩が沈んでしまう。ショットが安定しないから、スコアが作れない。今日だって必死で我慢して頑張って・・・。たまたま、内容以上にスコアが良かったというだけでね」と複雑な表情だ。
今の体の状態に合わせて、ごまかしながらのスィングで戦うこともできる。しかし、「そういうゴルフは、俺の意に反するんだ」と直道。「だから、これまでどおりのスィングを追求しているけど体は言うこときかないし、う〜ん・・・。悩むところだね」と、45歳は終始、頭をひねったままだった。

• 尾崎 直道