「去年のことなど、覚えていない！」
昨年の今大会3日目に単独首位に立ちながら4位、ジャンボ尾崎が今年も好スタート
バック9の4番パー4で1.5メートルのパーパットを外し、先週のJCBクラシック仙台2日 目の5番ホールから数えて62ホール目のボギー。これで61ホール連続ボギーなしの記 録こそ途絶えたが、66の6アンダー首位タイは、「実力が伴ってきただけのこと」。 当然の結果だと、いわんばかりに言い放った。
JCBクラシック仙台の最終日は、17番パー3でホールインワンのおまけつきで6位タイ に食い込んだ。そして今週の好発進。“上昇気流”にきっちりと乗れるのも、「単に 先週までの良い流れとかではなく、もともと、持っているものがあるからだよ」。57 歳を迎えてなお、ゴルフをとことん突き詰めていく研究姿勢と、日ごろの準備を怠ら ないからだ。
「今日のゴルフは7、80点？　・・・いやいや、もうちょいいい点数をつけられる。 微調整は必要だが、ショットも、意識的にいろんな球が打てるようになり、普通の感 じでゴルフができるようになってきた」と、自身にほぼ及第点。
昨年の今大会は、3日目に単独首位に立ちながら、谷原秀人に逆転負けを喫した。4位 タイに沈んだが、「去年のことなど、覚えていない！」と、突っぱねた。今年もし、 1972年以来の大会2勝目を手にしても、それは昨年のリベンジなどではなく、ジャン ボにとっては新たな一歩。屈辱の過去は置き去りにして、常に前だけを見つめてい る。

• 尾崎 将司
• 谷原 秀人