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ファイナルQTランク19位4年ぶりのQT参戦に真野佳晃は・・・

2003年に初シード入りを果たした真野にとって、ファイナルQTへの参加は4年ぶりのことだった。
昨年、賞金ランク88位でシード落ちを喫して、このツアー出場優先順位を決めるシビアな戦いへの出場を余儀なくされた。

最終日の最終6ラウンド目に68をマークして、前日の34位タイから15位に浮上して、「もう、QTには来たくない」。苦渋を強くにじませながら、吐き出した。

特に真野の、予選最終日にあたる第4ラウンドの会場は、悪天候のため途中で競技が止まったまま延期することとなった、グランドチャンピオンゴルフクラブだった。
「プレーが止まった時点で、すごい打ってしまってたんです。だから、裁定が下るまではとても不安で夜も眠れなかったことも・・・。何しろ、生活がかかってましたからね」。

そんな不安を打ち消すように、今年は元旦から精力的にラウンドするなど、通常のオフの3倍以上の練習をこなした。1月下旬に、第4ラウンドのやり直しが3月19日と決まってからはますますゴルフに打ち込んだ。
「3日と空けずにプレーしていた」という。

久しぶりに出場したファイナルQTは、精神的な負担もいっそう重かっただけに、“予選会”の厳しさ、難しさを改めて痛感させられた。

「試合中に間が空いて、途中からまた始めるという経験は初めてだったし、気持ちだけは切らさないようにと必死だった。試合中もレギュラーのときみたいにはいかないし、QTはまったく別のゲーム。バーディよりもボギーは打たないようにとか、いつもと違ったゴルフになってしまった」という。

それに真野には、それまで4年間シード権を守ってきたという実績もある。
「いちど上がって(シード入りして)から、落ちてここに来るのと、初めてQTに参戦して上がるしかない状況とでは、精神的な難しさも全然違ってくると分かった」と、しみじみと話した真野。

それだけに再び出場権を手にした今は、今年こそという思いが強くなる。
「最低でもシード権の奪回。あとはぜひ、ツアー1勝を」。
今回、味わった苦しい思いは必ずバネにする。



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