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三井住友VISA太平洋マスターズ 2007
ブレンダン・ジョーンズが単独首位に
さらにいえば12位タイのデービッド・スメイルは、そのお隣のニュージーランド出身。
「僕らは普段からとても仲が良いんだ。チームワークも良くて、誰かが良いプレーをしたらその波に乗っかって自分も頑張ろうって思える。お互いに良いプレッシャーをかけながらラウンドしてる」と嬉しそうに語ったジョーンズは、その中でもパワーの面で抜きん出ている。
この日の気温は11.5度。ときおり降りしきる雨と北風に、冷え込みはいっそうきつくなったが厳しい天候にもビクともしない。
11番、12番のドライビングディスタンスの計測ホールで、いずれも300ヤード以上を記録してスコットに次いでランク2位。
厳しいピン位置に、前半こそジョーンズも「2パットで良い」と消極的だったが、途中から「バーディチャンスなんだから、思い切って狙っていこう」。グリーン上でも攻めの姿勢を貫いて2位以下を圧倒した。
ジョーンズと、スコットに挟まれてのラウンドだった谷口徹は悲鳴をあげた。
「こんなに寒いのに、彼らの元気には唖然としました。びしびし飛ばしてくるし、最後のほうはもうイヤになりました」と後半の16番から連続ボギーで失速してため息をついた。
スコットとは、10年来の親友でありながら同じ組で回ったのはこれが初めてだった。
「彼のほうが5つも下だし、彼は早くからアメリカに行ってしまったからね」と、ジョーンズ。
自身も2005年に米ツアーに参戦した経験があり、ラウンド中はPGAの話で花が咲いたという。
「今日はいろいろ話をしながらプレーができて、とても楽しかった。世界ランク6位のゴルフを間近で見られたことも最高だったね」。
そのスコットを、2打差で突き放して迎える最終日。
「明日も一番でいたいかだって? そんなの、もちろんでしょう」。
言わずもがなのことを聞くな、といわんばかりの表情だった。