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VISAダイナスティカップ2日目は降りしきる雨いっそう重さを増したグリーンが日本チームを苦しめた

開幕前から前評判が高く、最年長・加瀬秀樹とのペアで大会初日は圧勝を飾った川岸良兼が、苦笑いでこの2日目を振り返る。
「今日は、うちのチームは1対2でやっていたようなもの。僕はいないも同然で。加瀬さんに迷惑をかけてしまった・・・」。

好調のショットに対し、パッティングが決まらない。3メートル前後のチャンスをことごとく外した。
ここミッションヒルズのグリーンは、もともと芝目の強いコンディション。それが、この日正午から振り出した雨で、いっそう重さを増した。
思い切ってヒットしたいが、ラインも出したい。そう思うと、打ち切れない。
「最後まで、感覚がつかめなかった。俺が打つときだけ、グリーンに穴が開いてなかったよ(苦笑)」。

対する対戦相手の中国チーム、張連偉&ウェン・チョン・リャンにとって、ここミッションヒルズはいわばホームコースだ。重いグリーンも難なくチャンスを決めていく。
前日5&4で快勝した加瀬&川岸組は、この2日目のフォアボールでアジアのエースたちに2&1で敗れ去った。

この日は川岸だけでなく、相手チームが面白いようにパットを決めていくのを横目に、グリーン上で苦しむ選手が多かった。

「いくつもチャンスがあったのに、僕が平塚(哲ニ)君の足を引っ張った。大事なところで、入ってくれないんです。5メートル以上離れると、もうラインが出せなくて。厳しい状況でした」(3&1で敗れた鈴木亨)

「アジアの選手たちは、こういうグリーンにも慣れているんだね。こればっかりは、しょうがないなと思ったよ」(深堀圭一郎とのペアでオールスクエア、辛くも0.5ポイント獲得した丸山茂樹)。

「地の利をうまく使って片方がパーなら片方がバーディ。アジアは2人合わせて良いプレー、というふうに、駆け引きがうまいチームが多かった。ミスをチーム全体のミスにしないようプレーしていた」(3&2で敗れた藤田寛之&宮本勝昌)。

それでも、最終日を前にポイント差はわずかに1。
いよいよ、最終日のマッチはシングルス。チーム戦では勝ち越したアジアチームも、決戦では誰の助けも借りることはできない。それぞれが持ち味を出して、日本代表12人の本領発揮といきたい。

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