ここ芥屋ゴルフ倶楽部はツアーでも数少ないコウライ芝のグリーン。細川和彦が初日のインタビューで「ここのコウライは毎年素晴らしい仕上がりで、ベントと変わらないくらいのスピードが出ている」と話していたが、それでも微妙にクセのある強い芝目に苦手意識を持つ選手も多い。

小田もそのうちのひとりだった。
「ラインとか、考えすぎちゃって」。これまで出場3試合はすべて予選落ちしている。

だが初の予選通過を果たした今年、単独2位での決勝ラウンド進出は、２年間愛用していたパターを今週からチェンジして、小さめヘッドのマレット型にしたのが良かったという。
「芯で強めにヒットできるから、集中してパットできる気がする」。
新しい道具で苦手なコースを克服して、いっきに優勝争いに絡んできた。

一方で、懸念材料もある。
「ティショットが不安定。そこをなんとかしたい」と、ホールアウト後は毎日、練習場に直行だ。
もともと、左に突っ込むクセがある。
以前、同じ組で回った芹澤信雄にも指摘されていた部分だったが、最近はそれも忘れがちだった。
「今週はなるべく意識してやっているんですけど･･･。たまに逆球が出ちゃったり、怖くてしょうがない」。

この日2日目は、9番ホールでもそのミスが出た。ティショットを左に曲げて、ラフから打った第２打はフライヤーがかかってグリーン奥。3メートルのパーパットを外してボギーを打った。

順調にスコアを伸ばしていた矢先のミスだっただけに、痛い。
「あと２日、なんとかショットを立て直して頑張りたい」。
最終日こそ上位につけて、苦手コースを完全克服といきたい。

• 細川 和彦