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マンシングウェアオープンKSBカップ 2006

宮里聖志「死ぬ気で頑張ります」

3番パー3で、バーディパットを3メートルもショートした。ボギーのピンチも、これをねじこみ何とかしのぐことができた。
「これで流れがグっと来た」。
前日2日目に引き続き、ボギーなしのラウンドは通算13アンダー。2位と3打差の単独首位だ。

「ティショットもアイアンもパットも」すべてに関して良いリズムでゴルフができている、という。
前日まで降り続いた雨は、朝のうちに止んだ。
かわりに風速7メートルを超える強風が吹き荒れたが「全体のバランスが良くて。考え方が統一されているから、行けるところは行く、きつそうなところは手堅く。プレーの流れがとても良い」。
難コンディションも、どこ吹く風だ。

いまの聖志には、どんなミスが出るかさえも予測ができる。だから落ち着いて対処ができる。
「全部、うまく行きそうな感じがする」というほどの好調ぶり。

だから雑音も気にならない。

4打差5位の谷口徹が、「僕が彼に負けているところは、年齢と体重だけ」とコメントしたが、それにもプっと吹き出してみせただけ。
「・・・でも、僕はそんな谷口さん、好きですよ」と、軽くいなした。

この日同じ組でまわった野上貴夫とは大親友。
「朝も昼も夜も一緒」というほど仲が良いが、コースでは「人は人」と、ひたすら勝負に徹している。
妹思いの長男が「いまは自分のことで精一杯」と、最近では米ツアーで活躍する藍さんに電話をする暇もなく、自身のゴルフに打ち込んでいる。
「早く2勝目が欲しい」と、聖志。
「今週はまたとないチャンス。・・・死ぬ気で頑張ります」。
言い放った瞬間、いつも温和な“お兄ちゃん”が、戦う男の顔になった。

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