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NST新潟オープンゴルフ選手権競技 2001

「僕はチャレンジャー」と3位タイの松葉英樹

 「曲がる心配がないから、パッティングが好き(笑)」という松葉が、3番で8メートル、10番で8メートルと、長いバーディパットを決めてスコアを伸ばした。

 ラスト18番では、グリーン手前ラフからの「ボギー覚悟」の残り30ヤードのアプローチ。
 ボールは、「カコ〜ンッ!!」と、コース中に響き渡る派手な音を立ててカップに沈み、チップインバーディで締めて、5アンダー、3位タイの好発進だ。
 「好スコアの要因は、今日がまだ初日だってこと。僕の場合まだ3日あると思えば、気楽に回れるんですよね。…それにしても今日は、パットがよく入りましたよ」と満足そうに振り返った。

 まだ、ツアー出場4戦目だ。そのうち、過去2回は推薦での出場だった。
 ようやく自力で出場を果たしたのが、先々週のアイフルカップだ。QTランク(リランキング後74位)で出番がめぐってきた3度目の挑戦で、ツアー初の予選通過を果たした。
 最終結果は、41位タイ。それでがぜん、自信が沸いてきたという。
 「自分の力で出た初めての試合で、初めて賞金が稼げた…嬉しかったですね。やっぱり、プロになってよかったと思いましたよ」

 学生時代は、京都の同志社大学で活躍したが、ゴルフ漬けの4年間で当然、単位が足りず、留年決定。
 将来のことを案じた父親に卒業を勧められ、さらに2年間、学校に通って24歳で無事、卒業を果たした。

 卒業後は、父親に安定した企業への就職を勧められたが、「サラリーマンは性に合わない」と、今度は反対を押し切ってツアープレーヤーの道を目指した。
 31歳。生涯獲得賞金は、まだ40万円にも満たないが、「今は毎日が、ひたすら楽しくて」と気にしない。
 「僕は、まだまだ、ツアーの本当の厳しさを知りませんからね。
 常に、チャレンジャー精神で頑張っていたいんです」と、瞳を輝かせる。