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カシオワールドオープン 1999

「きょうはパットが入りまくった。パットに助けられた」という米山

今年になって、ホールアウト後の練習グリーンで、カップから20メートル、10メートル、5メートルと、等間隔で徐々に距離を縮め、何度も何度も練習を繰り返す米山の姿があった。
 そして、各場所で一度でもカップをはずすと「あ〜!! またいちからだ〜!」と空をあおぐ。時にふてくされ、時にキャディと自らの失敗を笑い飛ばし、再びパット練習に入る。そんな姿だった。

 実はこれ、米山によると「プレッシャーがかかった場面を想定した練習だった」という。

 つまり、1セット10回連続でパットを沈めなければ、はじめからやりなおし。

 「達成できるまで宿舎に帰れない」と決めることによって、優勝のプレッシャーがかかったときと、近い状況下でのパット練習を、今年からはじめたのだという。

 「短時間で集中して効果をあげる練習を、と毎日プレーが終わったあと続けました。プレッシャーをかけたパットで、いかに普通にストロークできるか、の練習です。今年のはじめ、(手嶋)多一がやっていたのを見て、取り入れるようになりました」(米山)

 この練習法、最終日は「パットが入りまくった。パッティングに助けられたようなものです」と米山の言うとおり、方法は単純だが効果は絶大。

 仲間同士での、日頃からの切磋琢磨が、彼らの活躍の原動力になっているわけだ。