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日本オープンゴルフ選手権 2008
ブレンダン・ジョーンズ「明日からは、こうはいかない」
早朝7時51分、インコースからのティオフは、コースそばの玄界灘からの海風もなく、高速グリーンは朝露でたっぷりと水分を含み、「ピンポジションも非常にフェアだったから」。
ティショットでドライバーを握った10番、14番、16番、3番、8番の5ホールこそバーディが取れなかったが、好調の4番ウッドと4番アイアンで打ったホールはすべてフェアウェイをキープ。
難しい15番もティショットは4番アイアン。8番アイアンでつなぎ、4メートルにつけてバーディを奪った。
今週に入って、風邪を引いたのか。はたまたコースの難しさに頭を悩ませすぎたのか。
「ずっとお腹が痛かったんだけど・・・」。
体調とは裏腹に「ゴルフは今年一番の出来!」と、声も弾む。
11月のワールドカップで、リチャード・グリーンとペアを組み豪州代表として参戦する予定だ。
「今からとても楽しみで」。
世界舞台への挑戦も、励みになっている。
「日本オープンも優勝者は全英オープンに行けたり、世界的に大きな大会。自然と気合いが入ります」。国こそ違うが、ナショナルオープンの重みは重々承知している。
「でもきっと、明日からは今日みたいなわけにはいかない」と、覚悟もしている。
「だってJGAさんは、アンダーパーが嫌いだもの。明日からはもっともっと、難しくなっていくだろうね」と、苦笑いでわざと大げさにため息をついた。
JGAとは、財団法人日本ゴルフ協会のこと。
実際は「アンダーパーが嫌い」なのではなく、その年の芝の生育状況によって、やむをえない場合も多々あるのだが、それでも日本ツアーに参戦して7年。
日本人選手以上にこの日本一決定戦の舞台裏と、コースセッティングの傾向を知り尽くしている。