気温31度。「この暑さは効く」と言いながらも、尾崎健夫は5アンダー、首位発進。残暑の中のプレーには、「３つの秘訣がある」と尾崎。

　一つ目は「スペシャルドリンクを、3ホールに1回程度飲む」。
　なんでも、「マラソンのときの給水所においてあるドリンクと同じような成分で、水分吸収の早い飲み物」を常にラウンド中、用意しているそうだ。
　二つ目は「首筋を冷やす」。
　首筋を日焼けすると、体力の消耗が早い。「途中で氷をもらって、冷やすといいんだよ」。
　３つ、「まあ、あとはできるだけ早くパットを入れて、ほかのみんなが打ってる間、木陰で待つ。これで完璧」。
　言葉どおり、この日の尾崎はパットが冴えた。

　前半（インスタート）の15番ミドルでは10メートル、16番ショートで4メートル。17番ミドルでは7メートルの「惚れ惚れするような」バーディパットを立て続けに決めると、後半も5番、6番でワンピン以上のを一発で沈め、他の2人より先に木陰でお休み。
　ジェットによると、「ここのグリーンは合っている。最近、グリーンにかなりアンジュレーションのある大会が続いていたけど、ここのグリーンは比較的フラットで、こういうグリーンは落ちつくんだ」（尾崎）とのこと。

　「40過ぎた人間は、手の動きの思い切りが悪くなるからなのかな。最近よくあるうねりのあるグリーンは苦手。でも、ここのはぼくに合ってるみたい。ここら（千葉県周辺）一帯のゴルフ場のグリーン形状に、慣れているのもあるしね。長いのが入ってるから、ショットができてなくても、60台が出せるんだよ」と自己分析していた。