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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2011

ホストプロが狙う、大会2勝目

おべんちゃらはなし。もちろん、お世辞も言わない。リップサービスもなし。それだけに、なおさら思いの強さが伝わってくる。

大会に先駆けて、親しいスタッフや関係者、スポンサーの方々に打ち明けているという。

「今週は勝ちに来ている」。

大会主催の日清食品と、所属契約を結んだのは昨年。
このプロ日本一決定戦は、一昨年の2009年にツアー初優勝を挙げているが、ホストプロとしては“未勝利”。

普段はぶっきらぼうな25歳だが、実は誰よりも恩義に厚い。
海外遠征の際には必ずスーツケースに詰め込むという日清の「どん兵衛」は、特にそばがお気に入り。日頃の恩返しの1勝に賭ける決意には、並々ならぬものがある。

今年は開幕からずっと、試行錯誤が続いている。数ミリ、数十グラム単位のブレも許さぬ完璧主義者のクラブ調整に、いまなお決着の気配はない。
「絶好調とはいいがたい」。
しかし、それを言い訳にはしない。

どんなときも、あるがまま。いま、出しうる限りの力を尽くして闘う。
練習日の11日(水)は東北福祉大の後輩らを引き連れてインの9ホールを回って、「しっかり冷静に闘っていけば、俺らしいゴルフが出来ると思う」。
いざ、決戦の幕が上がる。