ワトソンも“旧友”との“再戦”を心待ちにしている。「ところでジャンボさんはいくつになったのかな？」と、茶目っ気たっぷりに、「お互いに歳は取ったけど、今もとても良いライバル」。互いに同メーカーと契約を結ぶ２人は、今週から揃って新たなドライバーを手に、ジャンボは「トムには負けない」と息巻いていると言う。

２つ上の先輩の闘志を聞いたワトソンも、負けじと「ジャンボさんには、前のティからは打たせませんよ！」と、ジョークの応酬も忘れず「２人とも、大会を盛り上げるためにも、自分に出来うる限り良いスコアで回って、良いプレーをすることに集中することは間違いがない」と、記念の40回大会での“共闘”を誓った。

そのジャンボと最終日最終組で回った１９９７年は、大会初優勝を飾った１９８０年から実に１７年ぶりの大会２勝目に、「17年経っても、私のワインはまだ酸っぱくなっていなかった」との名言を残した。
コース内外での紳士的な振る舞いに、会う人会う人がこの選手に“恋”をした。

ここ宮崎では今年でちょうど20回目の出場であり、これまで19回のうちトップ10入り12回というずば抜けた成績も加えて、日本のゴルフ界のレベルアップとプロゴルファーの意識改革の向上という点でも、この選手が残してきた功績は計り知れない。

３年ぶりの宮崎は、「再びここに戻って来られたことが、何よりも嬉しい。思い出の尽きないコースで、今年はジャンボと一緒に全力をつくします。２人ともメラメラ燃えていますので、楽しみにしていてください」と、ニッコリと笑った。