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日本ゴルフツアー選手権 Shishido Hills 2013
I・H・ホは「ゴルフのほうが、緊張しません」【インタビュー動画】
雷雲が去り、15時44分に、再び戻った最終ホールは目の前に木が立ちはだかって、ピンの位置さえ確認出来ない。20度のユーティリティアイアンで、思い切りフェードをかけて振り切った。良い感触はあったが「でもまさか、あそこまで寄っているとは思わず」。
グリーンまで来て、ピンそばのボールを見て「これ、本当に私のですか?」と、キャディさんに真顔で聞いたほど。楽々のバーディフィニッシュで9バーディ1ボギーと、見事なスコアカードを完成させた。
180センチの長身を生かした、ツアーきっての飛ばし屋の一人。5月の中日クラウンズでは、ドライビングディスタンスで1位に輝き、100万円をゲットした。反面、「パットが得意」というから、頼もしい。
父親のすすめで、14歳からゴルフを始めてアマチュア時代は「韓国ジュニア」などのタイトルを獲得した。2006年にプロ転向を果たして、日本ツアーは2010年に初シード入り。
しかし、翌年には右手甲の骨にヒビが入る怪我で、陥落してしまう。
そのときの怪我はまた別の理由だったようだが、もともと故障の多い選手は、趣味がひとつの要因だったかもしれない。
無類のクルマ好きは、それが高じてカーレーサーの免許を取得してしまった。
命もかけた危険な競技はむしろ、「ゴルフよりも緊張する」と、試合に出場するほどのめりこんでいたが、「それも去年でおしまいです」。
ゴルフに集中することに決めた。
この日の猛チャージで優勝争いに加わったが「久しぶりにこの位置で回れることが嬉しくて。勝っても勝てなくても、これで十分」と無邪気に「クルマより、ゴルフのほうが緊張しません」。ツアー初優勝のチャンスも、プレッシャーとは無縁だ。