日本ツアーは33歳の“新人”。２００５年のプロ転向から、豪州ツアーで10年。また、新興ツアーのワンアジアツアーで４年を過ごして、「そろそろ別の場所で、キャリアを積みたい」と、昨年のファイナルＱＴでランク26位につけて、日本ツアーは今季から本格参戦。

はじめは戸惑いの連続だった。まず「電車の乗り方が分からない」。母国のニュージーランドを出る際に、国際免許を取って来なかったので、レンタカーも借りられない。
だから最初は新幹線と在来線を乗り継ぎコースに到着するまでが、ひと苦労だった。

そのほか宿の手配など、コース以外の雑用が多くてはじめはゴルフに集中するどころではなかったが、開幕から３ヶ月も過ぎて「やっと慣れてきた」。
すると、ゴルフにも目に見えて手応えが出てきた。

部門別ランキングではパーオン率で現在３位。バーディ率は５位につけ、先週のミズノオープンでは初日から、徐々に順位をあげて６位タイ。今年は母国メジャーの「ニュージーランドＰＧＡ選手権」で優勝を飾るなど、通算３勝の実力を初めての日本でも、ようやく披露できそうな雰囲気だ。
今年は妻を母国に置いて単身赴任。「でも日本なら、帰りたいときにいつでも帰れる距離だから」。次週もいったん戻って、日本は少し長めの夏休み。
「その間に、国際免許を取ってくるつもりだよ」と、日本での基盤を着々と築きつつある。