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アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン 2013

地元の子どもたちも“有終の美”

アジアと、日本と、両ツアーのトッププレーヤーがしのぎを削る今大会は、子どもたちにとっても広い世界を垣間見る、またとない機会となった。いよいよ最終日はいままさに、1番ティからスタートしていく選手たちと、地元ジュニアが手と手とつないでティーインググラウンドに入場していく恒例の「エスコートキッズ」も、子どもたちに手をさしのべるのは、約半数が外国人プレーヤーで、その点でも子どもたちの緊張は増す。

青い目のお兄さんに「HOW ARE YOU?」と、挨拶されてすぐに言葉が出て来ない。その場でグローブのサプライズプレゼントも、うまくお礼の言葉が言えなかったが、小さな手に精一杯の感謝の気持ちを込めた。

コースに出ていく選手たちの背中に手を振って送り出した。

パリヤ・ジュンハスバスティクル。とても一度では覚えられそうにない名前のタイ選手は、いつもケラケラ明るくて、スタートの直前にドライバーを手渡されて、いたずら顔で「打ってみる?」。
小さな手にボールとティと、手袋まで渡されそうになり、ますます戸惑う。
私が打っていいの? いや、ダメでしょう・・・。
せめぎあう心。そんな子どもたちを見て、可笑しそうに目を細めていた。
そんな楽しくて面白いお兄さんが、いざアドレスの姿勢に入れば、たちまち表情は引き締まり、クラブをビュンビュンしならせて、豪快なティショット!

あんぐりと口を開けた。感心しきりで小さな手を叩き、一緒にティーインググラウンドに上がったお友達と口々に、「凄いね!!」と、小声でささやき合った。
難しい名前は一度では覚えられないかもしれないが、世界を股にかけて戦うお兄さんの勇姿は、小さな心にもしっかりと刻まれた。

このほかにも、予選ラウンドでは地元の小学校のみなさんを招いての校外学習会や、土曜日にはジュニアレッスン会。また、週末にはお父さんとお母さんと一緒に参加する親子ボランティアなど毎日どこかで、子どもたちの無邪気な笑い声と歓声が聞こえた1週間でした。
こうして「アジアパシフィック パナソニックオープン」では毎年のように、子どもたちとの交流を深めてきました。

今年の大会のキャッチコピーは「アジアの雄よ、有終の美を飾れ。」。
大会は、今年でいったん閉幕しますが最後の年に、子どもたちの心にも、それぞれに忘れられない貴重な思い出の数々が、刻まれたのなら良いのですが。