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Indonesia PGA Championship 2013

選手会長が「優勝、狙わしていただきます」

大会前日の26日水曜日に行われた前夜祭。自身も三期の会長経験がある宮本勝昌が、感心しきりで言った。「ほんと、えらいね勇太は」。パーティのドレスコードは「カジュアル」。それでも、生地こそ涼しげなコードレーンも、上下そろいのスーツを着込んで池田は、名刺片手にテーブルの間を泳ぎ回っていた。

現地でも日系企業のみなさんに、営業活動にいそしむ池田をして「本当に、頑張ってるよね」と、宮本。
自身も、かつて同様に奔走した経験があるからこそ分かる。

「なかなか出来ることじゃない」。

当時の宮本と同様に新会長もまた、今週はインドネシアのみなさんにも、ジャパンゴルフツアーの価値と魅力を知ってほしいと必死だ。「今回も、ぜひ会場に来てください、と」。
その前夜は、大林組の現地法人「JAYA大林」の社長と会食を共にした。
部下の若林悠太さんが、社長から大会週は池田の応援に行くようにとの指示を受けたのはその翌日。

「いきなりでびっくりしましたけれど。楽しいですね!」。
ゴルフでインドネシアを盛り上げたい。池田の熱い思いを知って、なおさら全面支援を心に決めた若林さんが、きゅうきょ木曜日に池田のために発注したのが、応援の大きな垂れ幕だった。

完成までわずか1日。現地通貨で10万ルピア。日本円で1000円ほどで出来上がってくるそれは、しかし若林さんには少々不安が。仕上がりが速い分、漢字や助詞が、微妙に間違ってできあがってくることが、少なくないという。
「だからよく見ると、どっか線は抜けたりしてんじゃないかな」と、池田も笑いながらも、まんざらでもない。

インドネシアは、29日の金曜日は「ハッピーフライデー」と呼ばれる祝日で、土日を合わせて3連休。
「昨日から、たくさんの方々に、見にきていただいて嬉しいですね」。

専属キャディの福田央さんと、話した。「このゴルフで、よく頑張っているよね、と」。今オフは、会長職も重なって、思うような調整が出来ているとはいえない。「今週も、絶好調かと言われると、疑問があるし」。
まして、コースも日本とはまったく違う環境の中で、結果を残していくのは、たやすいことではないが、「そこで柔軟に対応していくのが、俺たちの仕事でもあるわけだし」。

何より連日のように、はるばるここインドネシアで、池田勇太のゴルフについて歩いてくださる日本のファンのみなさんに。「せっかく見にきてくださっている方々に、楽しんでいただきたいので」。
強い信念で、優勝争いに加わった。
首位と1打差の2位タイは、ここまで来たら、言わずにおれない。「優勝を、狙わしてもらいます」。
選手会長が、インドネシアで今季初Vを誓った。

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