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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2013

松山英樹がボギーなしの67「けっこう嬉しい」

ピンチらしいピンチは、4メートルをしのいだスタートの10番だけ。「・・・いや、けっこうあったはずです」と、本人は否定しても、そのパーパットだってさらっと決めた。「いや、あそこは手前のラフからあんなにオーバーするとは思わなかった。ちょっと動揺した」と言われても、そこはにわかに信じがたい堂々たるプレーぶりだ。

背の高い松林がうっそうと生い茂るコースは、ラフも深く、待ち受けるグリーンも小さく、屈指の難コースだが、開幕から快進撃を続ける怪物には、関係なかった。

近頃ずっと、本人も繰り返しているように、けっして絶好調というわけではない。
朝の練習場でも、「全然当たらない」と、不安を抱えたままのスタートも「コースに出たら、当たるようになって・・・」。

それはなぜ?
「いや・・・それは分からないんですけど自分でもびっくり。ラッキー、ってことで」と、言ってえへへと笑った。手応えのない中でも、「ピンの位置が奥だったので。手前から行けば、そんなに大けがをしない」。難コースでの鉄則を守った。

パー3をのぞく、14ホールのうち半分で刻んだ。「それでもフェアウェイに行ってない」と、苦笑い。不調を自覚しつつも、「しっくりこなくても、スコアを作ることが大事」と午後から強い風の中でも、低く打ったりさまざまな球筋を駆使して、見せ場を作った。
後半の3番ではグリーン奥からチップイン。15ヤードのアプローチを直接入れて、ガッツポーズを握った。
難条件での67は「ノーボギーで回れたこともけっこう嬉しい」と、珍しく素直に言った。

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