「日本では9ホールに1個ある難しいホールが米ツアーは5ホールくらいある感じ。息抜きが出来ない」と、初日は「73」を叩いて3オーバーの61位Tと出遅れたが、「ホールのくせや、パターンがだんだん分かってきた」と、2日目から「68」「66」「65」と日に日に順位もスコアもアップ。
「難しいホールで耐えて、チャンスで伸ばせて良かった」と、手応えをつかんだ。
2年ぶりの出場で、「意外でした」というのは、PGAツアー選手たちとの飛距離の差だ。
「僕は飛距離にウィークポイントがある」と自覚するだけに「どれだけ置いて行かれるか」と覚悟の再戦だったが別格のキャメロン・チャンプなどはさておき「普段、日本で置いて行かれるくらいの差。河本力は、アメリカで1位を獲れるのじゃないか?」。
むしろ、脅威に感じたのは「ターゲットに打つ能力と、アプローチとパターのテクニック。やっぱり凄いな」と、子細に観察。今後に役立てる。
3日目は、PGAツアーでも人気のトミー・フリートウッドと回ったが、ゴルフ界屈指のユーチューバーは、それに負けないくらいの声援を受けてプレー。
ラウンド後は、フリートウッドと共に、ファンサービスにいもそしんだ。
選手はクラブハウスから練習場まで専用の輸送カートで往来できるが、「サインしてください」と、ロープ際から声がかかると走行中でも必ず降りて対応。
笑顔を振りまいていた。
JGTOの選手会副会長の視線も忘れていない。
開幕前日の水曜はPGAツアーのプロアマ戦を視察し、「PGAはどちらかというと、ラウンド中も自分の練習に熱心な選手が多い印象でしたので、日本男子のおもてなしは世界一と確信しました」と、今後も努力の継続を決断。
主催者が日々、リアルタイムで発信するSNSも注目して見ていた。
「チケットの売り切れ情報とか、お天気とか交通渋滞など。ギャラリーへの心遣いや配慮がものすごい」と感心し「まだまだJGTOでもやれることはたくさんある」と、思いを新たにできた。
最終日には、10186人もの大ギャラリーが駆けつけた。
「普段のチケットの何倍も高いのに、こんなにたくさんの人が来てくださって、その中でプレーをさせてもらって本当に楽しかったので。日本ツアーでもこれくらいお客さんが来てもらえるように。これからも頑張っていきたい」と、2年ぶりの日米共催で男子ゴルフの将来を見据えた。