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RIZAP KBCオーガスタ 2016

石川弟妹が初競演

今週、石川3弟妹が初めてツアーの舞台に出揃う。偉大な兄の準備は整った。今年2月の米ツアーで腰を痛めて、一時期はクラブさえ、持てなかった。先月の日本プロで復帰を果たしたが、まだ恐る恐るだった。「振っても痛くはない」という確信は得たものの、「軽く振ったり、かばったりして通用する世界ではない」。当時は、予選落ちを喫したが、あれからまたさらに厳しいリハビリを積んで、「これ以上ないというくらい、体はいい状態」と言えるまでになった。

一番新しい14個目の勝ち星さえ視野に入れた。
「1日4アンダーで、16アンダーにしたらどうか」と、2011年には2位タイに入った相性の良い舞台で、Vスコアも計算出来るまでに、回復してきた。

この“夏休み”はリオ五輪にも、熱い声援を送った。
「たとえばリレーは前の銅から銀に。これも凄いことだし、さまざまな種目でメダルを取って、良い方向へ向かっている。日本もスポーツ大国と言っても、言い過ぎではないと思う」と、興奮しきりで「次の東京までに、自分も上位2人に必ず入っていたい」と、4年後の代表入りにも意欲を示した。

体調も、気持ちも上向きで迎える復帰2戦目を目前に、ちょっぴり気がかりなのは、可愛い弟のことだった。

今大会は、その年顕著な成績を収めたジュニアにツアー出場の機会を与える「ジュニア育成プロジェクト」の一環で、初日にも8つ下の航(わたる)さんが、お姉さんの葉子さんをキャディに従え“ツアーデビュー”を果たすが、「このコースは航には、ちょっとつらいかな・・・」。

今大会は4年ぶりに帰ってきた石川も目を見張るのは、しばらく見ない間にここ芥屋ゴルフ倶楽部のコース難易度が、飛躍的に上がっていることだった。
「ラフは深いし、グリーンもここまで堅く、速くなっているとは思わなかった」と、当初の目算が外れた。
「以前のセッティングなら、航も1日パープレーくらいで回れるかも、と思ったが・・・。航には厳しい戦いが待っている」。
弟も、もちろんそこは自覚していて「コースが難しくてセッティングも難しいので、難しい試合にはなると思いますけど、予選通過出来たらいいなと思っているのでそこを目指して頑張ります」(航さん)。
偉大な兄のお見立ても、良い意味で裏切れればいい。