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ANAオープン 2016

ホストプロは揃って敗退

4年ぶり4度目の最終日の直接対決で石川は連覇を、池田は大会2勝目がかかっていた。
主催者にはどちらが勝っても嬉しいホストV。
その寸前で、池田はみすみすチャンスを逃した。
10番のバーディでついにジョーンズを捉えた。16番では3メートルのバーディで、いよいよ単独首位に立った。一時は3打差つけた。1打リードで最終ホールに突入したが・・・。

「言い訳はない。自分がヘタなだけ」。
右のバンカーに入れた2打目はグリーンに届かず、3打目のアプローチも寄せきれず、最後のボギーでひっくり返された。
パーパットは、輪厚のハウスキャディさんと「まっすぐに近いスライス」と、読み切りながらも「そのとおりに打ててないからそこだと思う」。10大会ぶりのトップ10も、この大会ではなおさら「優勝しないと意味がない」。

石川は、かたわらの池田を意識しながらのV争いだった。「勇太さんが非常に安定していたので、勇太さんと対照的なプレーになってしまうとその時点で負けだ、と。常に勇太さんの上に、前に打って勇太さんよりチャンスにつけて、というのをやっていた」。

しかし、ジワジワと差をつけられたのは、「アイアンとグリーン上。勇太さんが入れた距離を、自分は決められなかった」と、常に半歩後ろを行くゴルフになった。

4番では115ヤードの3打目を直接入れる連続バーディを奪ったが、そのあと足踏みが続いた。後半は3つのバーディで盛り返しても、逆転するにはもうホールが残っていなかった。

連覇を逃し、最後の18番も絶好のバーディチャンスを逃して悔しがったが7月に重い腰痛から帰還して、2戦目には復帰Vを飾り、そのあとも再三の優勝争いも、やはり何より明るい材料だ。

「今日は10番からドライバーが全部、フェアウェイに行った」と、手応えもあった。「アメリカでは飛んで曲がらないティショットが必要だから」と、本来の主戦場でも戦えるだけの好材料を、この3ヶ月あまりで集められるだけかき集めた。
「これからも、コンスタントに良いものが出せるように、練習するのみ」。
次は3週後の日本オープンでの国内での最終調整を経て、10月にも米ツアーに復帰する見込みだ。