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パナソニックオープン 2016

新婚ほやほや! シーブ・カプールが単独首位で最終日へ

最終日もコウダイと一緒。楽しみだよ!(カプール、右)
3日目はシビアなピン位置と、風のゴルフに「じっと我慢の1日」となった。「こういう日は、基本に忠実にプレーしようと思った」。まず確実にフェアウェイを捉えて、グリーンに乗せる。当たり前のようなことだが、難条件の日ではなくとも、それがもっとも難しいこと。

8番ではバンカーから寄せきれず、13メートルものパーパットが残った。「これを、うまく決められたのが大きかった」。前半9ホールのスコアカードをパーでまとめ上げると、後半もなかなかチャンスが決めきれない中、16番の連続バーディで、ついに首位の市原を追い抜くと、最後も1メートルのパーセーブで最終日を前に、1打差の単独首位を守った。

大の親日家は、ワイルドなおヒゲがトレードマーク。伸ばし始めたのは昨年の11月だ。カプールによると「ファウラーやステンソン、ガルシアもやっていたよ」という男性特有のガンに対する世界的な啓蒙活動は、口ひげを意味する「MO(モー)」と11月の「ノーベンバー」を掛け合わせて「Movember(モーベンバー)」というそうで、乳がんの啓発活動の「ピンクリボン」の男性版のようなものらしい。

そんな最初のきっかけが、愛する人のハートをいっそうとりこにした。3週前に、結婚したばかりのマヤさん。「彼女が伸ばしたほうが、素敵なんて言うもんだから・・・」と本人もまんざらでもなく、しかも母国インドの北部のほうでは挙式ではヒゲをたくわえて参列するとの伝統もあるそうで「結婚式のために、そのまま伸ばしていたんだよ」と、幸せ一杯。もう何十回目の来日も、奥さんは新居の支度に大忙しで日本でハネムーン・・・とはいかなかったが、「まだ18ホールもあるから。意識しすぎてはいけないけれど。結婚して初めての優勝を彼女に持って帰れたら、最高だよね!」。
新婚ほやほやの33歳が何よりの土産を持って帰るか。