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elite grips challenge 2016
狙うはレギュラーツアーのシード!!香妻陣一朗がチャレンジ初優勝
「嬉しいです。プロになって4年になりますし、ここまで長かった。同級生や年下の選手も優勝していたりもしたので優勝したかったです。」
とはいえ、優勝が出来ず焦っていたわけではない。狙って優勝出来るほど甘い世界ではない、そう思うからこそ「勝てる時には勝てる。」と自分に言い聞かせての優勝だった。
この日のハイライトは、何と言っても最終18番ホール。先にビッグスコアを叩きだし、12アンダーでホールアウトした出水田と永松が見守る中、ラフからのセカンドショットは本人もミスショットと認めるテンプラ。プレーオフも考えられる中の残り80ヤードフェアウェイから58°のウェッジで打ったサードショットは、ベタピンの位置につけ勝負ありだった。
「狙い通りでした。昨日からあの距離は自信があったので、逆にいい位置に落ちてくれて良かったです。セカンドショットでミスしたおかげで開き直って緊張もありませんでした。最後のウイニングパットだけは少し緊張しましたけど、入って良かったです。」
文句なしの優勝、この優勝は香妻にとっても意味がある。今大会出場の選手が数多く使用しているエリートグリップ社のグリップ、香妻もその一人だ。
「スタッフの方にも良くしてもらっているし、優勝するならこの大会という気持ちがありました。」
恩返しの優勝に喜びもひとしおだ。
そして、もう一つ。優勝を争った同郷鹿児島の先輩、出水田の存在だ。
「途中、スコアボードを見て(出水田)大二郎君とスコアが並んでいるのを知りました。大二郎君とは幼い頃から一緒にゴルフをしていましたし、いつも一緒に行動しているんです。身近な存在ですし、負けたくないという気持ちが芽生えました。」
親しいからこそ、負けたくない。そんな気持ちが香妻を優勝へ向けつき動かした。
優勝を決めたあと、出水田からは「シード取れよ。」のエールが。
現在、レギュラーツアーの賞金ランキングは69位の香妻が狙うは来シーズンのレギュラーツアーのシード獲りだ。シーズン後半に出場資格を持たない選手達の中で、今シーズン活躍している選手達に出場資格が与えられる2015年から始まったシステム『フォールシャッフル』。「HONMA TOURWORLD CUP AT TROPHIA GOLF」終了時に10位以内に入れば、「ブリヂストンオープン」から出場資格が与えられる。
今回の優勝で、来週の「トップ杯東海クラシック」への出場権を獲得しただけに、ランキングを上げるチャンスをも掴んだ。
「今、フォールシャッフルランキングは12位なので、東海クラシックでも結果を出してランキングを上げたいです。トップ10を目指して頑張りたいですし、今の調子なら出来なくはないと思います。」
香妻が優勝を決めたこの日、くしくも姉の女子プロゴルファー琴乃さんも女子ツアーで単独首位スタート。
「お互い勝てればいいなという感じで、どちらが先にとか競う感じではないですね。ただ、姉が良かった時は、自分も頑張らなきゃと刺激を受けているというのはあります。」
将来的には、常に優勝争いをして、レギュラーツアーで賞金王を目指すという香妻。
まずは、来シーズンのレギュラーツアーのシードを獲りに行く。