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富士ホームサービス チャレンジカップ 2016

香妻陣一朗はプレーオフで惜敗

最終18番、左バンカーから放たれたセカンドショットはグリーン奥のカラーで止まる。そこからのアプローチがショートし、5mのパーパットが残った。
「リーダーボードを見ると、塚田さんとは2打差あったので、外してもいいと思って気楽に打てました」と話す長いパーパットは見事にカップに吸い込まれた。

「まさか入るとは思っていなかったので、自分が一番びっくりしていました」と笑顔で話す香妻が、この後プレーオフになるとは考えてもいなかった。

香妻がホールアウトしたと同時に、最終組でプレーをする塚田好宣が17番でボギーを叩き、香妻と1打差で18番最終ホールへ。
そして、塚田が18番を再びボギーとした瞬間にプレーオフが決まった。

「今日は良いゴルフができていなかったから」と話す香妻はプレーオフのティーショットを奇しくも同じ左バンカーへ入れてしまう。

「また同じバンカーでしたね。でも前はバンカーの外にボールが出ていたんです。でもプレーオフの時にはアゴに近いバンカー内に止まっていました」と話す。
「正直この状況を見て、残念だけど勝てないかも」と弱気になってしまったという香妻。
「もうダメだ」考えたくもないセリフが頭の中でこだまする。

「ミスショットでした」と話すセカンドショットは、フェアウェイからグリーンを狙う塚田に食らい付くための必死の策だったのだろう。
「あれはピンまで180ヤードでした。4番アイアンで高さを出すために開いて打ちました」というセカンドショットは、無情にもグリーン手前の池に吸い込まれていった。

気持ちを切り替え池の手前から打ち直した4打目でグリーンを捉えるも、ピン上5mのボギーパットを残し、折り返しのボギーパットはカップの横をすり抜けてしまい万事休す。

「本当に良いゴルフが出来ていない中でプレーオフまで行けたことが自信に繋がる。今年はレギュラーツアーとチャレンジトーナメントを掛け持ちすることになるので、レギュラーツアーでもこの経験を活かして優勝を目指したい」と香妻はすでに次を見据えていた。

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